池田裕美子の星空スケッチ。
今週はグローバルネイチャークラブの柳場潔さんに
「秋の夜空、11月の天体ショー」についてお話を伺いました。
見上げると、天上には秋の四角形。
西には夏の白鳥がまだ名残惜しそうに見えています。
午前0時をすぎる頃には
白鳥が頭を下にして沈んでゆきます。
賑やかだった夏の星座が沈んでゆくのは少しさみしいですが
秋には秋の良さが天空にもあるんです。
11月の天体ショー
おうし座流星群
すでに10月から流れていますが
極大日は6日と13日です。
柳場さんは、先日大きな火球を見たそうです。
もともと火球が多い流星群ですが
今年のおうし座流星群は
「数よりも、輝きや大きさが期待できるかもしれない」と。
大きな光を発見できるかもしれませんね。
月は出ていないので影響はありません。
写真:流れ星
しし座流星群
極大日は18日。月が出ていて明るいため午前0時を過ぎてからの観測がおすすめ。
彗星は33年周期で太陽の近くに帰ってきます。
その前後数年は、しし座流星群の出現数も大きく増大。
これは、テンペル・タットル彗星の軌道上のうち
彗星本体に比較的近いところに塵が特に多く存在しているため。
最大で1時間に数千個から数十万個もの猛烈な「流星雨」や「流星嵐」と呼ばれるほどの出現を見せることがあります。
1998年、2001年、2002年にも比較的活発な出現が観測されていますが
今年は年月が経っているため、パラパラと見える程度だそうです。
参考)
母天体であるテンペル・タットル彗星は軌道傾斜角が162度もあるため
しし座流星群の元になる塵は地球と正面衝突するのに近い形で地球の大気に突入してくる。
その結果、地球の公転速度が加わり、流星の対地速度は秒速71kmにも達する。
これは全ての流星群の中で最高の速度である。
しし座流星群の流星もそれに伴い高速で流れる。
火星が月と並びます
18日まっしろな半月と真っ赤な火星のコラボレーションが空を彩ります。
大きく白い半分の月と赤く輝く火星が並ぶとまるで宝石のようです。
冬の星座が午後10時過ぎに昇ってきます
すばるやアンドロメダ銀河は肉眼でも見えます。
すばるは7つ(8つ)の星の集団。
何個見えるかによって視力がわかったそうです。
ちなみに柳場さんは6個見えたそうです。
写真:すばる(プレアデス星団)
アンドロメダは天の川銀河(私達が住んでいる銀河)のいわばお隣さんの銀河です。
250光年の場所にあり、肉眼で見えるほど大きな銀河です。
その他にも
天の川銀河の周囲には12個程の小銀河があります。
一番大きなものは有名な大マゼラン星雲、直径約20,000光年あります。
小さいものでりゅうこつ座小銀河や
りゅう座小銀河、直径約500光年程です。 さらに天の川銀河はアンドロメダ銀河他34個ほどの大小銀河と局部銀河群を形成し、おとめ座銀河団の一部を形成しています。
写真:アンドロメダ銀河
これだけ銀河があれば
私達のような生命体もどこかにいるかもしれないですね。
柳場さんは星空ツアーのときに、よくそういう質問を受けるそうです。
「なんて答えるんですか?」と聞くと
「宇宙人は発見されてますよ」と答えているそうです。
「え?」と思わずハテナマークが声に出たところで
「地球人という宇宙人です」と答えてくださいました。
あははは……笑笑 たしかに。
その他、都会から星空ツアーに来る方の多くは
「生の星が見たい」という理由で参加されるそうです。
都会では、街の明かりが邪魔をして、見える星の数も少なくなる
という理由です。
わたしたちにとって見上げれば当たり前に輝いている星空
それはとても恵まれていることだと改めて感じました。
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