池田裕美子の星空スケッチ
今週は、伊東自然歴史案内人、星空の会、遠山敬二さんのお話です。
前回のギリシャ神話「オルフェウス」の話から
グローバルネイチャークラブ、柳場さんが「エチオピア王家の物語」
今回はその「エチオピア王家」からつながる
白馬にまたがってアンドロメダ姫を助けた「ペルセウス」のお話です。
「助けるのに結婚を条件にするんかい～！」
と叫んでしまった前々回でしたが
ペルセウスがなぜエチオピアの天空をメドゥーサの首を持って通ったのか。
ペルセウスはゴルゴーン三姉妹（ステンノー、エウリュアレー、メドゥーサの3人からなる姉妹）のメデューサ退治を命じられ
メデューサを仕留めた帰り道にアンドロメダ姫を見つけました。
参考）ゴルゴーン三姉妹
元々美少女であったメドゥーサは、
海の神ポセイドンとアテネの神殿の1つでポセイドンと交わったため
アテネの怒りをかい、醜い怪物にされてしまう。
これに抗議したメドゥーサの姉たちも怪物に変えられてしまう。
写真はメデューサ
ペルセウス
アルゴス王のアクリシオスの娘ダナエーの子。
アクリシオスには男の子がおらず、息子を望んだアクリシオスは使者を使わして神託を求めました。神託は「息子は生まれず、アクリシオスは彼の孫によって殺される」という恐るべき内容だったため、アクリシオスは娘であるダナエーに孫を産ませないために青銅の部屋に幽閉します。
ところがゼウスが黄金の雨に身を変えて忍び込み
（ゼウスは欲望を満たすためには何にでも化けるのです）
ダナエーはペルセウスを産みました。
ゼウス（全知全能の神。兄弟に冥界のハーデス、海の神ポセイドンがいる）にしても
ポセイドンにしてもなんて神なんだ！
神三兄弟どうしてくれるの？って感じです。
これを知ったアクリシオスは、娘とその子を手にかけることができず
二人を箱に閉じこめて川に流します。
ダナエー親子はセリーポス島に流れ着き、漁師ディクテュスによって救出されました。
ペルセウスはセリーポス島で成長しましたが
やがてディクテュスの兄でセリーポス島の領主であるポリュデクテースが
ダナエーに恋慕するようになり、
邪魔になるペルセウスを遠ざけるために
ゴルゴーン姉妹の一人メドゥーサの首を取ってくるように命じたのです。
☆遠山さんが以前イタリアへ行った際、メデューサの首を持ったペルセウス像を見たそうです。
写真：ペルセウス
今回の話の感想（遠山さんと私）
ギリシャ神話って…(TдT)
おぞましいけど、親しみやすいのかもしれないなと感じます。
神聖な話ではないですね。残酷だし、愛憎劇だし。
平気で人を殺す。昔はきっとそのへんに落ちてるようなお話だったんでしょうね。
命に関わる話（残酷な結末）でない限り
愛憎劇やエロチックなお話は
神もそうなんだ…って笑ってしまうような親近感がありますね…と、
お話は和やかに進みました。
最後に遠山さんから
神話には怪物が出てきます。
スフィンクス、ケルベロス、ヒドラ、キメラ
その中でもキメラは、生物の中に別のDNAが入っているもののことを示すそうです。
参考）
遺伝子の異なる細胞を一つの体にあわせもつ生物。
ギリシャ神話に登場するライオンの頭、ヤギの胴、ヘビの尾を持った怪獣に由来する。
遺伝子が混じりあってできる雑種とは異なる。
遠山さんからキメラなる写真をいただきました。
星空を見上げて
キラキラと煌く星。
見ているだけで、癒やされますが
人間が作ってきたギリシャ神話を思い出し、ニヤニヤしながら
見上げるのもいいかもしれません。
星を見るのも
いろんな見方があります。
自分にあった見方を見つけてくださいね。
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